by 岩崎 雅典

 北アルプスの山麓には、約40群、2000頭あまりのニホンザルが住む。
 下北半島に住むサルは北限のサルといわれるが、北アルプスのサルの群れの中には、標高3.000mまで登るサルたちがいる。 日本で最も高山に生きるサルの暮らしを探る。
北アルプスのニホンザル 春
北アルプスのニホンザル 夏
北アルプスのニホンザル 秋
北アルプスのニホンザル 冬








北アルプスのニホンザル 春 
早春の北アルプス
 長野県大町市を流れる高瀬川の上流部。険しい渓谷を形づくるこの周辺に、9群のニホンザルが生息している。

 北アルプスの槍ヶ岳をかすかに望む
最上流部のニホンザルの群れを昨年の4月から追い続けている。
 実は、このサル
たち、夏には3,000mの槍ヶ岳頂上近くまで登るという。なぜ…
 “槍ヶ岳の群れ”と呼ばれるこの群れのサルは約30頭〜40頭。森林限界を超えて高山を目指す。

 その理由を探るため
オス・メス各一頭に小型の発信器を取り付けて追跡開始。果たして現れるのか?

 厳冬期を含め、四季に渡って追う。
ニホンザル



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北アルプスのニホンザル 夏
 7月初旬、燕岳周辺にサルの出現を待つ。間もなく雪渓を登ってくるサルたちを発見。遂に、登山客で賑わう頂上附近までやってきた。

 高山植物が開花する初夏。サルたちはようやく芽生えた新鮮な食べ物求めて登って来たのだ。
 8月上旬、“槍ヶ岳の群れ”がとうとうやってきた。

 3.000mの尾根筋に。ねぐらは風の当たらない岩場。
 なぜここまで。
 疑問は解けた。この地域ならではの好物があったからだ。後は番組で紹介・・・



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北アルプスのニホンザル 秋
 2002年の紅葉は見ごたえがあった。
久し振りとのことで、真っ赤に色づいたナナカマドを前景に“槍沢”を眺める。

 ポイントにカメラマンが放列していた。

 私も記念に1枚パチリ。

 10月初旬頃からサルたちは山麓に戻り始める。
 ヤマブドウ、クリ、アケビなど、実りの秋を迎えるからだ。



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北アルプスのニホンザル 冬
 厳冬期の高瀬渓谷。夏から秋、3.000mまで登ったサルたちは再び下山。

 食べ物の乏しい冬、笹の葉、木の芽、木の皮を食べ飢えをしのぐ。
 北アルプスに棲む“槍ヶ岳の群れ”を追って1年。
 日本で最も寒く、最も高い山で暮らすニホンザルの生態が初めて公開される。

 NHK「地球ふしぎ大自然」の番組で。5月頃・・・。

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